保育士の通信簿
先日、職場の保育園で人事評価に使う用紙を渡されました。それぞれの評価項目に対して、自分なりの評価を5段階でつけるというものです。その中の項目の一つに、なかなかひどいものがありました。
時間内では終わらないような仕事にも積極的に取り組んだか
だそうです。これ、サービス残業をしろってことですよね。うちの職場は仕事を残ってやってたからって残業代出ませんから。
仕事が終わらないから、嫌々ながらも仕方なく残ってやる。そういう雰囲気があるのは事実です。でも人事評価という形で、堂々と活字で残してしまうというお粗末さにはさすがにあきれました。正気かと。
そもそも保育のことなんかさっぱりわからない理事さん達が理解できるようになのか、評価項目がほとんど保育そのものに関わっていません。そりゃそうです。保育は点数で評価できるようなものじゃない。一人一人の子どもの発達のために、今何が課題になっているのか、どういう関わりが必要なのかを職員集団が話し合い、協力して取り組むのが保育です。保育士を個々バラバラにあなたは50点、きみは70点なんて評価なんてしようがないのです。それを無理矢理評価しようとすれば、結局上司に気に入られるように表面的なところだけ努力する保育士を生産するだけです。
年功序列ではなく、働きに応じて給料を配分するなんて言えば聞こえはいいかもしれませんけど。肝心の評価がいい加減であれば何の役にも立たない。それどころかうちの職員達はみんなこれで給料が下がるかもと戦々恐々としてますよ。そんなんで状況でいい保育をしろなんて無理な話です。
人事評価なんてものを持ち出してくる経営者って、がんばった人が報われるように!なんて言いますけど、ものすごくうさんくさいです。部下を支配したいだけなんじゃないかと。
本当にくだらない。そんなのより、チームワークが発揮できる職場にしたいものです。
(文責 contack)