どうすれば政策を競う選挙になるのかな

岩国市長選挙は本当に残念な結果でした。しかし投票率が上がったのは、それだけ多くの市民が真剣に考えた結果なのだと思います。米軍再編の受け入れを“仕方ない”と思うのか、積極的に賛成するのかは大きく意味が違いますよね。市民が無条件で賛成したわけではないことを新市長も政府も肝に銘じて、本当に市民の声を政治に活かしてほしいと思います。

話は変わりますが、誠実で冷静な記事を書かれる村野瀬玲奈の秘書課広報室というブログがありまして、私はよく見にいっています。お気に入りのブログですが、大阪府知事選挙に言及した記事で気になるところがありました。ちょっと古い話題かもしれませんが、私なりに思うことがあったので書きます。

(略)

この大阪府知事選の結果を考えると、メディア露出度も含む外見的なものが橋下候補にはあったとみるべきです。また、当選後のニュースでちらりと見た、橋下候補に投票したという大阪府民が橋下候補に期待を寄せる言葉を語る様子は、選挙民の「期待感」を掘り起こすことが今以上に必要であり、それは候補者選びの段階から特に野党に今以上に求められていることだということを教えてくれます。

(略)

自民党はたとえば、青森県八戸市保守系の若い「美人」女性市議を衆議院選にかつぎだすという噂もあります。その是非はともかくとしても、また、自民党と同じことをしろとも言わないにしても、民主党もルックスや押し出しがよくて知名度がある程度あり、政策や政治思想がしっかりした人を衆議院選への候補者として選んだうえで選挙戦に全力を投じてほしいと切に思います。候補者選びが選挙の趨勢の半分以上を決めるとしたら。

(略)

大阪府知事選挙の結果から何を教訓とするか(衆議院選挙に向けて)
(村野瀬玲奈の秘書課広報室 2008年1月30日)

魅力ある候補者の押し出しというのは、私も必要なことだと思っています。いくら政策に自信があっても、それを有権者が理解するところまでいかなければ票には結びつかず、その政策はなかなか実現しません。“あの人の話ならきいてみたい”“何だか期待できそうだ”という思いを引き出せるような候補者を出すというのは重要だと思います。

それなのに、村野瀬さんの記事を読んでいて何だか違和感があったんです。何だろうなぁと考えていて、何となく自分なりにまとまりました。

例えばマスコミを惹きつけるような候補者擁立は、自民党に圧倒的にやられっぱなしです。政策そっちのけで、何となく期待できるという思いでやられてるように思います。でも、相手の土俵にのって有名人を担ぎ出したら、それで本当に政策勝負の選挙になるのかなぁと疑問が浮かびました。有名人選挙に拍車をかけることになるんじゃないかという不安があります。

選挙に勝つのは本当に大事なことです。でもそのための手段を誤ったら、かえって目指している政治の姿を歪めることになるかもしれないなぁと思いました。一人一人が主権者だということを自覚して、自分と社会の問題をつなげていくということ。それを遠ざけることにならなければいいのですが。

だからと言って、候補者なんて誰でもいいとは思わないですけどね。何だか難しいなぁ。

(文責 contack)