死んだ人は戻らないけど

 全国中学校バドミントン大会の準備を担当し、うつ病で自殺した仙台市の中学校教諭大友雅義さん=当時(36)=の妻博子さん(41)が、公務外認定処分の取り消しを求めた訴訟で、仙台地裁の潮見直之裁判長は28日、大会準備を公務と認め、地方公務員災害補償基金宮城県支部に処分の取り消しを命じた。

 潮見裁判長は、大友さんが授業や生徒指導などの通常業務に加え、同大会実行委員会の総務部長を委嘱されたことから、「次第に不安感、重責感が募り、多大な精神的負荷となっていった」と指摘。1カ月に100時間以上の超過勤務をしていたことも併せて、うつ病を発症させる要因となったとした。

競技大会準備は公務=教諭の自殺、労災と認定−仙台地裁
(時事通信 2007年8月28日)

この判決、私の母が見にいってたそうなんですが、「ああいうのを完全勝利って言うんだろうね」と言ってました。原告の訴えを全面的に認めた判決だったそうです。しかし報道されているどの記事を読んでも、認められなかったらおかしい中身ですよね。これが認められないとすれば、身を粉にして働いて死んでも、「それはあんたが仕事外のことで勝手に死ぬほどがんばっただけでしょ」ってことになってしまいます。この判決を認めることが過労自殺や過労死を無くしていくことにつながると思います。
訴えられた基金宮城県支部長は村井知事なんだそうです。夫を奪われる悲しさ、ある日突然父がいなくなる辛さに思いを寄せて、絶対に控訴はすべきではありません。
と言うか、知事だったら部下である教員が死ぬほど働くような現状を変える責任があるはずです。
(文責 contack)