何のための選挙なの?…東大阪市長選

 就任1年2カ月で、議会の不信任決議を受けた共産党員市長の失職に伴う大阪府東大阪市の出直し市長選が21日、告示された。立候補したのは、いずれも無所属で、昨年7月の前回、自民を離党して立った元府議の西野茂氏(64)、失職した前市長の長尾淳三氏(55)=共産推薦、新社会支持=、前市議会議長の野田義和氏(50)=自民、公明推薦=の3人。

 長尾氏への不信任は、自民、公明など議会で圧倒的多数の野党側が「財源の裏付けがなく、公約の多くが実現不可能だ」などとして今年9月議会で提出。直後の市議選では自民、公明とも合計得票を前回よりそれぞれ減らしたのに対し、共産は議席を倍増させた。

出直し東大阪市長選が告示 共産前市長と保守2人の争い
(朝日新聞 2007年10月21日)

なんだそりゃ、って思いました。不信任をした野党は、前市長の公約自体を実現不可能だとして問題視しているようです。それはそれで、市議会で堂々と論戦すればいいことだと思います。しかし長尾氏はその公約を掲げて市長に当選したわけです。その公約を理由に不信任をするというのであれば、市長選挙自体を否定することになるのではないでしょうか。
要するに、本音は共産党だからダメってことなのでしょう。それって民主主義的にどうなのと思いますが、そんなに嫌ならいっそのこと「共産党員は得票でトップになっても市長にはなれません条例をつくります」とでも公約したらいいのではないでしょうか。振り回される東大阪市民は大変だと思います。
そう考えると、この選挙は全く意味の無いもののような気がしてきますが、自民・公明の横暴をわかりやすく示すものとしてはいい材料なのかもしれません。

そしてこっちはちょっと面白い記事。

 谷垣氏は、前市議会議長を応援する公明党主催の集会であいさつした。地元・京都の長年の保守対共産の構図を紹介した上で、「東大阪共産党市長が誕生すると、日本のものづくりのこれからの力にも関係してくる」と語った。

共産党の拡大 「関西伝染困る」 谷垣政調会長が発言
(朝日新聞 2007年10月21日)

自民党幹部の口から、これからの日本の政治の希望が語られています。
ということはこれ、チャンスなんですね。自分達が不信任した以上は、自民・公明にしてみれば勝って当然の選挙。これを破るとなれば、もちろん東大阪市民にとっては大きな意味があるでしょうし、改憲勢力に大きな打撃を与えることにもなりそうです。なんか書いてるうちにワクワクしてきた。
私には東大阪に知り合いはいないので、つながりがある人はぜひ声がけを!投票日は明日ですよ。

(文責 contack)